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ここで待ってるから。
第2章 恋人かセフレか。
 腰を打ち付けるスピードが速くなり、身体の奥から快感が止めどなく突き上げる。
 子宮の奥にある気持ちの良いスポットを狙い、先端を当てる。

 涼介の表情も険しく、余裕がなくなる。

 脚を涼介の腰に絡め、背中に爪を立てる。
 涼介の手が、胸を揉みしだく。

「はっ、はっ…くっ。橙子、橙子っ」

「あぁっん、き、気持ちいいよ…涼介…もっと、もっと来て…っ。」

 涼介をもっと感じたくて。
 身体の隙間を涼介で埋めたくて。
 心を涼介で一杯にしたくて。
 
 涼介のピストンが激しくなり、オーガズムに達する。

「い、いやぁ…い、いっちゃう…んっ。」

「橙子。橙子。あぁっ、はっ、はっ、あぁっ!!」

 涼介も同時に絶頂に達し、欲望を吐き出す。
 肩で息をして、二人でベッドに沈み込む。

 身体を離し、涼介は私を抱きしめる。
 おでこや頬にキスをする。くすぐったくて、身をよじる。髪を梳き、その髪に顔を埋める。 

 静かに、時間が過ぎて行く。



 自分のマンションに着いたのは、二十時過ぎ。
 車がマンション脇に止まり、降りようとする。その時、肩を掴まれ涼介に抱きしめられる。

 涼介は両手を私の頬にあて、そっと唇を寄せる。静かなキスから次第にエスカレートし、激しく求め合う。私も涼介の頭に手を添え、離さないよう貪る。
 ため息と喘ぎが混ざり、口腔内の水音が卑猥に響き合う。

「んんっ、んっ…あぁっ…涼介、涼介。」

「橙子は俺のものだ。」

 真剣な眼差しをして、私をみつめる。きっと夏に対してまだ怒っているんだと思った。

 涼介の指が私の唇をなぞる。

「…おやすみ。」

 最後に、優しいキスをする。


 車を降りて、涼介を見送る。
 部屋に帰ると、中は真っ暗で夏はいない。
 リビングには畳まれた洗濯物があった。
 フッとベランダを見ると、そこに夏が立っていた。缶ビールを手に、夜景を眺めていた。
 
「…夏君、ただいま。」

 ベランダの窓を開け、声をかける。
 
「おかえり、橙子さん。この、十階の夜景は凄いね。田舎じゃあ見れないね。ねぇ、橙子さんもここで俺の酒に付き合ってよ。」

 秋の夜風が二人を撫でて行く。




 










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