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ここで待ってるから。
第20章 サクラサク。④

少しだけ顔を上げ、困ったような顔をする。
緊張しているのか?
まぁ、どうせ親のレールを走るだけのお嬢様なんだろう。親の言いなりに生きて、反抗もしないただのゲームの駒。
ただの駒ならば、それなりにゲームを楽しんでしまえば気が楽になる。
急に、廊下がざわつく。
ドタドタと、激しい複数の足音。
この場にいた、六人は一斉に扉に視線を向ける。
勢いよく、扉が開きそこには背の高い外国人が息を切らしている。
「真朝?!」
「クレイ?!」
クレイと呼ばれた外国人は、颯爽と部屋に入り込み真朝の手を取る。
「どうして…クレイ。」
真朝はクレイの胸に顔を埋める。
「…皆様、大変申し訳ありません。わたくし、クレイ・オークランドと申します。真朝さんと真剣にお付き合いさせていただいてる者です。」
なんて、茶番だろうか。
見合いの席に、相手の彼氏が突入してくるとは。
もう、ここまできたら喜劇だな。
「真朝?!ちょっと、何を考えてるの!!」
依子副社長は悲鳴を発し、専務は顔色を赤やら青やらにしている。
姉さんは驚きはしたものの、冷静に状況を判断し敦彦さんは静かにお茶を飲む。
「お母さん、お父さん、私は何度もこのお話は断ったはずです。なのに、無理矢理連れてこられて…。深山さんには心から謝罪を…。」
真朝は涙を流しながら訴える。
クレイも土下座をし、こちらに深く頭を下げる。
「真朝は悪くありません。悪いのは私です。私が真朝を好きになってしまったから。」
「ちょっと!クレイもお姉ちゃんも悪くないんだから!!」
またもや、一人の女…いや、少女が入ってくる。
「真昼…。」
専務の呟きに、確か娘が二人いると言っていたが。それが、この源藤真昼か。
真っ黒なストレートの長い髪を揺らし、しっかりとした眉に大きいが鋭い瞳。
キッ、と結ばれた唇はまだ幼さが残っている。
「お父さんやお母さんが、お姉ちゃんの話をちゃんと聞いてあげなかったからこんな事になったんでしょう?!」
「真昼…。」
真朝はフラフラと倒れ込み、クレイに抱えられる。
「もう、お姉ちゃんもグダグダ言ってないでハッキリ言ったら?!」
「だ、ダメ…真昼。」
「お姉ちゃんには赤ちゃんがいるんだよ?!」
以外と冷静に受け止める自分がいた。
緊張しているのか?
まぁ、どうせ親のレールを走るだけのお嬢様なんだろう。親の言いなりに生きて、反抗もしないただのゲームの駒。
ただの駒ならば、それなりにゲームを楽しんでしまえば気が楽になる。
急に、廊下がざわつく。
ドタドタと、激しい複数の足音。
この場にいた、六人は一斉に扉に視線を向ける。
勢いよく、扉が開きそこには背の高い外国人が息を切らしている。
「真朝?!」
「クレイ?!」
クレイと呼ばれた外国人は、颯爽と部屋に入り込み真朝の手を取る。
「どうして…クレイ。」
真朝はクレイの胸に顔を埋める。
「…皆様、大変申し訳ありません。わたくし、クレイ・オークランドと申します。真朝さんと真剣にお付き合いさせていただいてる者です。」
なんて、茶番だろうか。
見合いの席に、相手の彼氏が突入してくるとは。
もう、ここまできたら喜劇だな。
「真朝?!ちょっと、何を考えてるの!!」
依子副社長は悲鳴を発し、専務は顔色を赤やら青やらにしている。
姉さんは驚きはしたものの、冷静に状況を判断し敦彦さんは静かにお茶を飲む。
「お母さん、お父さん、私は何度もこのお話は断ったはずです。なのに、無理矢理連れてこられて…。深山さんには心から謝罪を…。」
真朝は涙を流しながら訴える。
クレイも土下座をし、こちらに深く頭を下げる。
「真朝は悪くありません。悪いのは私です。私が真朝を好きになってしまったから。」
「ちょっと!クレイもお姉ちゃんも悪くないんだから!!」
またもや、一人の女…いや、少女が入ってくる。
「真昼…。」
専務の呟きに、確か娘が二人いると言っていたが。それが、この源藤真昼か。
真っ黒なストレートの長い髪を揺らし、しっかりとした眉に大きいが鋭い瞳。
キッ、と結ばれた唇はまだ幼さが残っている。
「お父さんやお母さんが、お姉ちゃんの話をちゃんと聞いてあげなかったからこんな事になったんでしょう?!」
「真昼…。」
真朝はフラフラと倒れ込み、クレイに抱えられる。
「もう、お姉ちゃんもグダグダ言ってないでハッキリ言ったら?!」
「だ、ダメ…真昼。」
「お姉ちゃんには赤ちゃんがいるんだよ?!」
以外と冷静に受け止める自分がいた。

