この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ここで待ってるから。
第22章 あの頃の君へ。②
「久しぶりじゃないか。橙子…。」
週明け早々、色々とダメージを受けて精神的に落ち込む。
総務室から出ると、ばったり涼介と鉢合わせになる。
「う、うん。」
「…元気ないな。どうした?」
「涼介は元気そうね。」
「まぁ、な。…久しぶりに、飲みに行かないか?」
涼介の誘いに気が紛れれば、それでいいかと了承する。
「…いいけど。」
「愚痴くらい聞くぞ?それとも、欲求不満か?」
持っていたファイルで背中を叩く。
「ば…っ。バカじゃないの?ありえない。」
「ははっ。それは、置いといて。仕事が終わったらメールする。…メアド、削除してないよな?」
「…うん。」
今まで、ちょっと避けてたけど自然に話せたな。嫌いになって別れた訳じゃないから、こうやって気にかけてくれるのは嬉しい。
「それって、浮気じゃない?」
沙矢子に痛いところを突かれる。
「…え。浮気になる?だ、駄目かな?」
「良いか悪いかは、橙子とイトコ君の二人の感覚の問題だからね。イトコ君が元カレとあんたが飲みに行くことを、浮気だって言うなら浮気だし。あ、私は浮気かなっ?て。」
ロッカーで帰り仕度をしていて、そんな話になる。
えー、ちょっと飲みに行くだけだし。
夏はなんだかんだ言って、私には甘いし。うん、大丈夫でしょう。
「…イトコ君は私の事好きだし、優しいし、一番大事にしてくれるし…元カレとちょっと飲みに行くだけなんだから、その位で怒らないよね。…なーんて、甘く考えてたら駄目だからね。」
「そ、そんなもの?じゃあ、一緒に仕事で毎日会ったりしたら、それも浮気になっちゃうよ。」
「話をすり替えない。仕事は仕事。プライベートはプライベート。」
「…じゃあ、沙矢子いっしょに来てよ。」
「え。無理。今日、北海道から総一朗君が帰ってくるから。」
二人で会社を出て、沙矢子は最後に釘を刺す。
「橙子、あなた流されやすいんだから。気を付けなさいよ。」
流されやすい。
それは、否定はしない。
でも、私も夏が大切だから。
涼介にメールで指定された店に行く。
「お疲れ様。」
先についていた涼介はテーブルでタブレットと携帯で何かしていた。
「ああ。お疲れ。」
「仕事?」
「ん。」
タブレットと携帯を閉じ、鞄に入れる。
週明け早々、色々とダメージを受けて精神的に落ち込む。
総務室から出ると、ばったり涼介と鉢合わせになる。
「う、うん。」
「…元気ないな。どうした?」
「涼介は元気そうね。」
「まぁ、な。…久しぶりに、飲みに行かないか?」
涼介の誘いに気が紛れれば、それでいいかと了承する。
「…いいけど。」
「愚痴くらい聞くぞ?それとも、欲求不満か?」
持っていたファイルで背中を叩く。
「ば…っ。バカじゃないの?ありえない。」
「ははっ。それは、置いといて。仕事が終わったらメールする。…メアド、削除してないよな?」
「…うん。」
今まで、ちょっと避けてたけど自然に話せたな。嫌いになって別れた訳じゃないから、こうやって気にかけてくれるのは嬉しい。
「それって、浮気じゃない?」
沙矢子に痛いところを突かれる。
「…え。浮気になる?だ、駄目かな?」
「良いか悪いかは、橙子とイトコ君の二人の感覚の問題だからね。イトコ君が元カレとあんたが飲みに行くことを、浮気だって言うなら浮気だし。あ、私は浮気かなっ?て。」
ロッカーで帰り仕度をしていて、そんな話になる。
えー、ちょっと飲みに行くだけだし。
夏はなんだかんだ言って、私には甘いし。うん、大丈夫でしょう。
「…イトコ君は私の事好きだし、優しいし、一番大事にしてくれるし…元カレとちょっと飲みに行くだけなんだから、その位で怒らないよね。…なーんて、甘く考えてたら駄目だからね。」
「そ、そんなもの?じゃあ、一緒に仕事で毎日会ったりしたら、それも浮気になっちゃうよ。」
「話をすり替えない。仕事は仕事。プライベートはプライベート。」
「…じゃあ、沙矢子いっしょに来てよ。」
「え。無理。今日、北海道から総一朗君が帰ってくるから。」
二人で会社を出て、沙矢子は最後に釘を刺す。
「橙子、あなた流されやすいんだから。気を付けなさいよ。」
流されやすい。
それは、否定はしない。
でも、私も夏が大切だから。
涼介にメールで指定された店に行く。
「お疲れ様。」
先についていた涼介はテーブルでタブレットと携帯で何かしていた。
「ああ。お疲れ。」
「仕事?」
「ん。」
タブレットと携帯を閉じ、鞄に入れる。