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ここで待ってるから。
第24章 そうだ、温泉に行こう。プロローグ。
「あら、おはようございます。今日も田畑さんはお肌もお美しく、お綺麗ですわね。」

「おほほほ。波村さんも素敵な髪型にお化粧ののりもよろしいようで。」

 出社一番、ロッカーで沙矢子に喧嘩を吹っ掛ける。

「あんたねー。なんで、わざわざ私がいないの知ってるくせに、お土産なんて持ってくるわけ?」

 昨夜の出来事に、怒りをぶつける。

「えー、だってせっかく総一朗君のお土産だし。なまものだから、早く届けなきゃ~って、いとこ君の顔を見て思い出したのよね、橙子がいない事。でも、美味しかったでしょ?海老とイクラ。」

「食べてないし。」

「えー。ほら、やっぱりいとこ君も元カレとの食事は浮気だと思ってるんでしょ?」

 夏が怒ってるのはそこじゃないんだけど…。面倒だから、そう言う事にしておこう。

「…ちゃんと、誰とどこに行く位は連絡しないと。お土産わたしにいったら、ちょっと焦ってたよ?誰と行ってるのか、何処の店か…って聞いてきたもの。」

 そうなんだ。

 余裕な顔してたのに。

「まぁ、怒ってると思って…はい。これ。」

 何やら、カラフルなチラシと封筒を渡される。

「何?これ。」

「じつわ、総一朗君のお祖父さんとお姉さんが商店街の福引きで、二人でそれぞれペア旅行券が当たったの。」

「すごい、くじ運ね。」

「で、二人とも病院があるからお友だちや、総一朗君と行ってきなさいって、くれたの。」

 チラシを見ると、今予約が取れないくらい有名旅館のペア一泊旅行券。

『四季折々の風景と会席料理をお楽しみください。露天部屋風呂付き。または貸し切り露天あり。周辺、温泉街と地酒酒蔵。しんざん亭。』

 山奥の温泉だけど、しんざん亭は一日に数組しか泊まれない五ツ星クラスの高級旅館。

「総一朗君が、車だしてくれるから一緒に行かない?」

「え、いいの?どうしよう。」

 温泉か…。あー、それより地酒の方が気になる。

 どんだけ、親父化してるの。


「どうする?行くとしたら、早速来週末あたりはどうかな?」

「今日、帰ったら夏に聞いてみるね。沙矢子、ありがとう。」

「…どういたしまして。」

 何だかんだ言っても、沙矢子は色々気にかけてくれる。私が石黒の事に不安がっているのを、気にしてくれている。

 夏と温泉か。

 一緒に旅行なんて、はじめて。嬉しい。
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