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ここで待ってるから。
第6章 未来の迷図。
「…そんな辛い顔されたら、俺はどうしたらいい?…どうして欲しいんだ?」

 涼介は優しい眼差しで私を見る。
 …私は。

「私だけを愛して欲しい。」

 他の女と寝ないで欲しい。私が壊れてもいいから、毎日でも涼介に抱かれてもいいから、他の女としないで。喋らないで。笑い合わないで。

 私だけの涼介でいて。

「…出来ないなら、好きとか言わないで。」

 それが無理なら、放っておいて。束縛しないで。

「ただの涼介のセフレの一人になるから。」

 涼介は少し顔を曇らせる。
 沈黙が怖い。
 次に出てくる言葉が怖い。

 わかってる。きっと、涼介は私だけのものにはならない。それを知って付き合いはじめたのに。
 涼介に入れ込んだのは私。

 もう、涼介の女関係に悩むのは嫌だ。

 これを最後にしよう。
 ずっと、最近思っていた。蓋をして隠していた、悲しい答え。
 自分が傷つきたくないから。
 これ以上、嫌な女でいたくないから。
 それなら、涼介と別れてしまった方が楽になれる。

 涼介は私を抱きしめる。

「…もう、さみしい想いはさせない。」

 静かに耳元に囁く。

「愛してる。」




 涼介は私の首筋にキスを落とす。
 温かい手は私の胸を触り、身体の中心をなぞり秘部を彷徨う。
 その指の動きに喘ぎ、悶える。
 唇が肩に触れ、乳首に進み含み吸い付く。その刺激で
身体の奥が痺れてくる。
 すでに痛々しく尖った乳首を舐め、突き、摘む。

 気がつけば、蜜口から愛液が溢れている。

 涼介の背中に手を回し、さする。
 長い指が蜜口に進む。
 卑猥な音と私の荒い息が混ざり合う。

 私の顔を覗き込み、何かを確認したかのように涼介は私の中に入ってくる。
 それは、熱く大きくなった欲望の切っ先。
 溢れている愛液を塗り、静かに私に埋め込まれていく。その、存在感に満足して脚を絡める。

 涼介の腰の動きに、啼き歓喜する。
 身体の奥から湧き上がる快感に身を委ねる。
 腰を掴まれ、奥へ奥へと突き上げられ中で達する位に追い込まれる。

 涼介も余裕のない顔をし、息を荒げ、喘ぎ声を発する。

『…今、幸せ?』

 夏の言葉が頭に響く。

 今なら言える。

『今、幸せだよ。』

 夏は私に微笑む。
 その、微笑みはどこか影り静かに消えていく。















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