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ここで待ってるから。
第7章 夢の後先。
「ほらっ!橙子!!」

 金曜日の夜。沙矢子に追い立てられるように、行きつけの飲み屋に行く。

「なんだ。イトコ君、帰ってきちゃったの。」

「なんだ、はないでしょ。」

「まぁ、橙子の事だからどうせ、ここにいて。とか、もうどこにも行かないで。とか、言っちゃってるんじゃないの?」

 なんでこの人は変なところで感がいいわけ?

「…言っちゃったわけね?」

 私は首を縦に頷く。
 沙矢子はあきれ顔で、でも一つため息をして笑う。

「まぁ、そんな橙子が好きなんだけどね。とりあえず、距離は取りなさい。」



 結構、飲んだけど今夜はすごく眠い。

 自力で部屋へ向かう。

 玄関に入ると眠くて膝から崩れる。

「飲みすぎだよ、橙子さん。」

 夏に抱えられ、私の部屋に連れて行かれる。
 まだ、仕事に行ってなかったんだ…。

「な、なつぅ…。」

 ベッドに寝頃がされ、夏にスーツを脱がされる。まるで子供の頃みたいに。夢の中でフワフワしながら、夏を見る。

「…橙子さん。」

 私は肌に布団の暖かさを感じる。

「ごめんね。」

「夏?」

 夏を仰ぎ見るが、前髪が顔にかかり表情が見えない。

「…やっぱり、無理。」

 吐息が頬を撫でる。

「…恋人がいてもいいから…。」

 肩が震えている。私のブラの上から長い綺麗な指が、乳房に触れる。

「身体の関係でもいいから。橙子さんの側にいてもいい?」

「…夏、それは…。」

 ガバッと起き上がり、勢いで夏をどける。酔っ払いの癖に意外と力が入った。夏はベッドの上に仰向けに倒れている。
 目を見開いて、私をみつめる。
 私は下着姿のまま、夏に跨る。

「夏。私も夏に抱かれたい。体全部で夏を受け入れたい。でも、もう少し待って。今はまだ、イトコでいて…。」

 夏の手が私の腰をなぞる。
 ゾクゾクする。

「橙子さん…こんな姿見せられて、お預け?」

「うん。お預け。」

 私はニヤニヤする。そして力尽きて、夏に抱きつき眠りにつく。
 


 朝、軽い頭痛で目を覚ます。
 よく見ると私の視線の先に、私の手ではないもう一つの手が伸びていた。その手の持ち主は、私の背後で寝息を立てている。

「夏?」

「うん…おはよう。」

 夏は私を抱き寄せる。

「…仕事は?」

「今日の昼までに行けばいいから。」



 



 
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