この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ここで待ってるから。
第8章 眺めの良い場所。
「聞くと思った…。」

「だって、橙子さんの事、全部知りたい。」

 少し不貞腐れた顔をして横を向く。

「…何気に、 六歳差は大きいんです。」

 夏が私に向き直る。頬杖をついて、私をじっとみつめる。
 
「…そうです。私の初めての相手です。」

 
 周りではそれなりに付き合い始めたカップルもいて、結構露骨に初体験の話や身体の話なんかしてたっけ。最初は仲良く手でも繋ぎ、学校や街の商店街なんか歩く程度を付き合う事…なんて、思っていた純粋さはすぐに消えた。
 私と祐希も興味本意から、初体験をしたんじゃないかな。
 知識はあったから、試行錯誤しながら避妊具を着けたり、身体に触れ合ったり。

 それでも結局、直ぐに別れてしまった。

 原因は多分、私。

 以外と処女でなくなった事に対してドライ過ぎたんだと思う。祐希は責任を感じて、高校卒業したら実家家業の農家を継ぐから嫁に来いとか言い出した。
 私は大学に行き、都会で仕事がしたかったから無理だと断った。
 そして、そのまま私は東京の大学に行き、就職し今に至る。

「聞けばなんて事ない話でしょ?良くある、高校時代のお話よ。」

 友恵は最近まで、男を取っ替え引っ替え遊び歩いている噂を聞いてた。その罠に祐希がかかったみたい。
 もう、みんな大人だからその辺りはそっとしておこう。

「俺、その時まだ小学生だった。」

 結局、話をしたって不貞腐れてる。

「あのね、夏。この先、どう頑張っても六歳の差は埋まらないよ?」

「…でも、今をスタートに一緒に未来を歩きたい。橙子さんと同じ風景を見て、同じ感動や体験をしたい。」

 夏の言葉が胸を熱くする。

「歳の差が埋まらなくても、橙子さんの身体に俺の全部を埋め込みたい。」

 夏は私を押し倒し、手首を軽く押さえつける。

「…発情しないでよ。」

「一年中、発情期。」

 夏の手が私の胸に触れる。
 服越しに荒々しく揉みはじめ、私は小さく喘ぐ。

「おーい。お前ら、もういい歳なんだから、喧嘩なんかすんじゃねーよっ!!」

 バタバタ数人、リビングに入ってくる。
 二人して飛び起き、声の主を見る。
 私の父と一番上のイトコの守だった。

「久しぶりだな。橙子。夏も。」

 守は私の母の兄の長男。今、三十八歳。まだ、独身で町役場に勤めていて、私の父の畑を手伝っている。
 
/205ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ