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ここで待ってるから。
第10章 女の嫉妬。男の我が儘。

 部屋に戻り、スーツを脱ぐ。
 シャワーは明日にしよう…。結んでいた髪をほどき、下着も取る。
 全裸でベッドに潜り、うつらうつらする。

 胡桃ちゃん。目が大きくて、可愛い唇だったな。なにより、若いし…。
 夏はもし、私と出会ってなかったらあんな子と付き合ったりしたんだろうな。こんな、酒臭くないフワフワした感じの女の子と恋をしたり。

 目を閉じると、涙が頬を伝う。

 もっと、素直になればいいのはわかってる。もっと、甘えたりできれば楽なのになぁ…。

 目を閉じて指で乳房をそっとなぞる。

 あの子よりはそんなに大きくないけど、形は悪くないわよね…。
 指は柔らかな肌を撫で、静かに尖りはじめた先端をかすめる。

「…はぁ。」
 
 息を吐き、今からする行為に少しだけ胸が熱くなる。本当に生理が終わってから、夏と寝ることもせず一人ですることのなかった二週間。
 久々の快感に酔いはじめる。

 固くなった乳首をつまみ、弾く。
 下半身の奥の方から、ジワジワと快感が溢れ出てくる。

「…んんっ。」

 そのまま、指で遊びながら空いている片方の手を脇から下に沿わせる。
 臍から黒い整えた茂みをかき分け、指でまさぐる。

 人差し指と中指で、その奥に隠れている小さな蕾を探し出す。

 指で蕾を撫で、擦る。

「んっ…。」

 今触れている指が夏の指だったらいいのに。

 夏にさわってほしい。
 夏に弄られたい。

 動かすスピードを早め、刺激を求める。

 夏の声が聞きたい。吐息を感じたい。愛の言葉に溺れたい。

 次第に身体の奥から、快感の波が小さく、大きく揺れ動きはじめる。
 花芯の下にある、淫靡な口からは大量の蜜が滴り落ちる。
 指の動きに合わせ、卑猥な水音が響く。

「…あぁ…んっ。」

 リビングにいる、彼女と夏に気がつかれないよう声を殺す。

「くっ…っああっ……」

 大きく、固くなった花芯を激しく擦り、絶頂に登り詰める。
 肩で息をし、達した身体の余韻に浸る。

 いっそのこと、涼介のセフレになろうかな。

 誰かに抱かれていないと不安になる。
 でも、素直になれないから自ら崖っぷちに立つことになる。

 どんなに、夏に愛されたいか。夏を愛したいか。
 子どもの恋愛じゃああるまいし。察してほしい、なんて大人の台詞じゃないわよね。
 本当に、駄目な女。
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