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ここで待ってるから。
第13章 《沙矢子さんと総一朗君。》月まであと一歩
 丁寧に愛撫され、花芯も大きく敏感になる。

「…気持ち良くなってくれてるんですね?こんなに、濡れて…。」

 指が蜜口に触れる。
 ピチャピチャ、と卑猥な水音が響く。

「こんなになったの…はじめて。」

「前の彼氏より、上手ですか?」

 なんて質問するんだか…。

「前の彼氏より、気持ち良いですか?」

 総一朗君を見ると、意地悪そうに笑っている。

「比べていいんですよ。そして、前の彼氏を打ち消して下さい。僕の事を上書きしてください。」

 脚の間に、総一朗君の身体が割って入る。

 大きく起ち上がった、欲望の塊が蜜口にあてがわれる。溢れる、蜜を塗る。

「…総一朗君。」

 先端がゆっくりと、進入してくる。

「…あ。」

 眉を寄せ、その瞬間を受け入れる。

「一杯、感じてくれているから…すんなり、入る。ああっ…沙矢子さんの中、気持ちいいです。」

 腰をもたれ、更に奥まで進入する。
 根元まで埋め込まれ、その存在を身体奥で感じる。

「…沙矢子さん。やっと、手に入れた…。」

 総一朗君はゆっくりと身体を動かす。ベッドが軋み、部屋に響きわたる。
 二人の呼吸とベッドの音がリズムを刻む。

「ああっ、あっ。あっ。」

 脚を抱えられ、正常位で奥まで突かれる。両手で乳房と痛く尖った先端を弄られ、耐えられず背中に回した手に力を入れる。

 時々、何かを確かめるように視線が合う。

「…っ、あんっ、あっ…。」

 身体の奥にある、スポットを執拗に攻められる。後から、後から溢れでる快感を押さえられない。

 律動が激しくなり、呼吸も絶え絶えになる。

「あっ、あっ、そ、そんなにしたら…壊れちゃう…っ。」

「…っ。沙矢子さん、煽らないで…。」

 余裕の無い、せつない声。

「んっ、あっ。あっ。だ、だめ…っ。」

 子宮の奥から、快感が押し寄せ一気に身体を登り詰める。
 頭の中が真っ白になり、高まったオーガズムが解放される。

「い、いっ…ああっ…。」

 総一朗君もめ身体を振るわせ、精を放つ。

「…っ。くっ…あっ…っ。」

 力の抜けた身体を抱きしめ、呼吸を整える。
 ゆっくりと離れて、総一朗君を見る。

 少し困った顔をしている。

「…どうしたの?」

「我慢できずに…中に出しちゃいました。でも、沙也矢子さん。貴女を大切にしますよ。…ずっと。」
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