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セルフヌード
第1章 秘密の快楽
「行ってくる。かったりー……金曜日って大人になってもだれるもんだな」
「お疲れ様。行ってらっしゃい。大丈夫だよ。良くん、根性あるもん」
「はは、何年前のこと言ってんだ?ま、頑張るよ。こんなに良い奥さんがいて、へこたれちゃあバチが当たる。いつかこの椅子も増えるだろうし。……じゃ、な。明日どこ行きたいか考えときな」
空いた食器を片付けていた美優の片手が、一瞬だけ宙に上がった。
美優の乾燥しがちな指先と、良の弾力あるそれとが、もつれ合って、すぐにほどけた。
軒先から扉の閉まる音が聞こえた。
秘密の快楽が、始まる。