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セルフヌード
第4章 光と闇
「美優……やばいよ。綺麗」
「そんな、綺麗なのはドレスが……」
「ね、このまま教会行ったら絵になるんじゃない?私がドレスじゃないのは惜しいけど……あ、まじな本番はそうすれば良いんだっ」
「緊張してるんだから、からかわないでぇ」
「写真に?私に?」
「──……。どっちも──…あっ」
おとがいがくいと持ち上げられた。
なつみの、間近で見ても侠気ほのめく臈たけた顔が美優に迫る。
「囚われのお姫様は、誰を……待ってる?」
「……分かんない」
「そんな顔で言ったって、自惚れるしかないよ」
…………ちゅ。
「…──!!」
触れるだけの一瞬のキス。
美優はなつみをねめつけた。両腕は耳許に持ち上がったまま、シーツを半分以上覆ったドレスと花に包まれて、どう足掻いても逃げられようはずない格好で。
「ヴェールに隠れてるし、大丈夫だよ」
「そんな、問題じゃ……」
「今の顔、していて欲しいの」
「──……」
「美優を隠すのは光。可視光と、美優自身が振り撒く光。…──私のカメラでね」
美優が首を傾げると、なつみが笑った。
出来てからのお楽しみ。