この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
セルフヌード
第4章 光と闇







 撮影の間、美優を今日まで凝り固めていた糸は霧散した。


 食傷するほどの賛美と眼差し、美優をとりどりの絵に当てはめてゆくなつみの手。

 なつみは終始恋人に戯れるように美優を扱い、その実、どこまでも透徹にカメラを覗き、摯実な双眸に美優を捉える。

 柔らかで甘美な気体をしめやかな緊張感が引き締めた。

 美優を絡め捕るリボンのようにくすぐったく、呼び水のように不可抗の気体。

 レンズが美優をたわませる。シャッターの音が美優を髄から顫わせる。


 なつみは最後に美優の小指にリボンを結んだ。小さな蝶の残した脚は、長く伸びた一方で、凄妖のカメラマンの小指を結んだ。…………





 花蓮達が引き上げたあと、恋人達のデートスポットに、美優となつみだけが残った。


 ライトの残影が目にしみるのを凝らして、美優は街を見下ろしながら、取り寄せたフレンチを味わった。

 ネオンの溟海、そしてとろけるように美味な料理を挟んだ真ん前に、皇子の姿を借りた姫君が一人。



 月より明るい眼差しが、美優の総身を絶えなく撫でた。
/269ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ