この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
セルフヌード
第4章 光と闇
閨事で夜を明かしても、きっと足りない。
寝室に移ってまた抱き合った。
中毒にでもかかったようにキスをしながらシーツの海に転がり込んで、美優は惜しげもなく股を開く。なつみの柔らかな髪を、腕を撫でながら、何度も何度も名前を呼んで、すみずみまで散らされてくるキスに顫える。
「美優──……んっ」
「ぁっ、あっ、はぁ……ぁっあっん!……」
びくっ……びくっびく……がくがくっ……
なつみの指を覚えた腰が、美優の意思まで無視して暴れる。
花のような唇が、乳房の肉を吸い上げる。執拗な舌が盛(さか)った乳首をいっそう勃たせる。
「愛してる、美優……愛してる……」
「ゃっ……あんっあん!……あっあっ……」
…──私も。きっと貴女以上に貴女が。
口に出せればどれだけ解き放たれることが。
だのに身体が美優の意思に従わない。声すら思い通りに出させてくれない。
「美優、……」
……………………
一瞬の間だった。
……………………
「──……」
「なつみ?」
「…………」
一瞬のような、長い長い数秒間。
「あ、……」
「貧血?」
「……かも。ごめん、ちょっと」
「うん」
なつみが覚束ない腕を支えに寝台を降りた。
美優は一人、部屋に残された。