この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
セルフヌード
第4章 光と闇







 悲劇的な満月が住宅街を照らし出していた。



 一人で帰り着くには広すぎる。なつみが私宅に戻ると明かりがついていた。

 姉とは似ても似つかない、生きながらに死んだ女が、リビングでグラスを傾けていた。


「待ちくたびれたわ」

「──……」


 物心ついた頃から苦手だった叔母との関わりは、彼女の口からある事実を打ち明けられて以来、難易度を増した。


「随分、話題ね」

「何のお話ですか」

「お前の可愛い花嫁のこと」

「──……」

「四年前を思い出すわ。お前と関わったばかりにモデル生命を断たれた不幸なお嬢さん……あの娘が消えて、お前は芸術界を去った。けれどお前は例の写真で返り咲き、世間の予想を裏切った」


 女は──…広栄は横柄に、手にしていたグラスをテーブルに置いた。


「私がどれだけ不快か分かる?」

「多くを望んではいません」

「そう。なら話は早いわ。あの女を呼び出しなさい」



 広栄の斜め後方に控えたまま、なつみは叔母の聞くに耐えない悪ふざけに言葉を失う。





 四年前、広栄は『少女crater』のモデルの一人に目をつけた。


 …──三人で楽しみましょうよ。お前は私が可哀相でしょう?だったら。…………


 なつみは少女を呼び出した。

 だが、広栄は姪を私宅に禁足し、待ち合わせのホテルへ一人で向かった。

 二日後、なつみは少女がモデルを務めることになっていた、雑誌、広告、ファッションショーの全てが降板になったことを知った。清廉潔白な新米モデルは、暴力団と繋がっていたという。
/269ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ