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セルフヌード
第4章 光と闇
「シャワーが浴びたいわ」
なつみは広栄を浴室に通した。
下着だけを残したなつみを、広栄がおぞましいものでも見る目つきで制止した。
「風呂でまでお前の身体など、見たくもない」
広栄はなつみを引きずり込むと、自分の身体を洗うよう命じた。
昔はたゆたいながらも叔母と呼んで親しんだ女の身体を泡に包み、こすってゆく。
喉から鎖骨、乳房、腕、腰、臀部──…広栄はおりふし実の姪の愛撫にたわむ。
女の潤みを洗いにかかったなつみの指は、広栄のとろりとした質感を掬った。
浴室が湯温に蒸せ出す頃、広栄が便意を訴えた。
なつみは徹底して躾けられた愛玩動物のように広栄の後方に跪き、薄褐色の肉を開く。
傲慢な匂いを示唆する皺だらけの小さな洞窟。
至近ではとても直視していられないような排泄物が口内を満たし、受けきれなかった断片が、口許をこぼれる。
「ぅっ……」
毀れたはずの臭覚は、時折、思い出したように機能する。
衝動的な拒絶を嗤いでもするように、広栄の臀部がなつみの顔を押さえつける。
「っ、はぁ……」
口内に絡みつく苦味。胃酸を含んで逆流してくる体液を押し込むように嚥下して、広栄の臀部を舌で拭った。
おとがいを伝った糞尿は、肌に吸いついた春色のベビードールに不格好な斑点を撒いた。
当然の報い。贖罪。