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セルフヌード
第4章 光と闇
広栄はなつみの身体を露出し、手首を縛って脚からロープで吊り上げた。
十年という歳月をかけて毀損されては治癒し、その度に新たな損傷を重ねた跡、真新しい切創、乳輪を貫通したニードルの空洞、壊死による皮膚の変色──…。
こんなものを美優に見せられるわけなかった。
「はっ……愉快だわ!醜いこと!……ねぇ、なつみ。お前よく生きてこられたわね。お前が生きているということは、そういうことよねぇ?!母親は男狂いだった……お前は漁るものが女というだけ。…──同じ……あの売女もお前も!」
「…──ぅっ、はぁっ、く……」
得体の知れない錠剤が、腹の奥深くでとけ出す。
膣口を塞いだディルドがぼろ雑巾も同然の女を蹂躙する。
冷凍庫で眠っていた鉄の突起が油をまとい、アヌスを割った。
「ああっ……」
広栄はニードルを炙り、なつみの乳房の頂を、淡白な目に捉えて串刺しにした。二つの丘陵を繋いだ鉄棒を、重石が引っ張る。
「あぁっ……あ……ぁ、はぁ……」
「お前のお気に入りの女を呼べば、助けてやるわよ」
「や……許し、……!……」
ざく……ちく……ぷす……
「ああっ……」
バシィッ…………
スリッパがなつみの頬を打ち、霞みかける意識を縫いとめる。
ぶすっ……ちく……ざく……
極細の医療器具が乳首を針山に変えてゆく。同じ針がクリトリスにも劣情をもたらし、強制的に脹らませてゆく。
「はぁっ、ぁ……ん……」
「ほぉら……どうなの?唯一の長所が台なしよ……涼しい顔も、わざとらしいったら!……」
すっ…………
「っ!!……」
剃刀が瘡蓋を引き裂いた。鮮血が伝う。
十字架が、また一つ…………
美優を、長野梨沙の後には続かせない。
一縷の光。
軟派な若い男も、心ない彼女の実母のまごころも、なつみの抱えたどうしようもなく厄介なものも、美優には似つかわしくない。