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セルフヌード
第6章 最愛
なつみは丸裸になった美優の両手首を羈束して、ヘッドボードの柱に繋いだ。
尾てい骨を押し上げたクッションが、美優のはしたないところを白熱灯の下に晒す。
「恥ずかしい格好。……ここ、愛の巣の寝台じゃないの?悪い奥さん」
「ゃっ……んっ」
なつみの手のひらが乳房を揺らし、キスが美優の耳殻をくすぐる。
良と数えきれない夜を過ごした寝室で、出逢って三ヶ月にも満たない女に、身も心も投げ出していた。
今夜、ここのあるじは帰らない。十八年という歳月にも匹儔する、美優が懇ろにしている友人の誕生日を祝うのに遠慮して、インターネット喫茶で一夜を過ごしてくれることになっていた。
「美優」
「んっ、……」
媚薬に湿ったメゾの声が美優を塞いだ。
総身がとろけるようなキスにたわむ。
美優はなつみの舌先をしゃぶり、上体をすみずみまでまさぐる手つきに喘ぎながら、おりふし目蓋の釁隙 からたぐいない美貌を盗み見る。
「あぁ、ん……はぁ」
ちゅる……ぺちゃ、ちゅ……じゅる…………
口角を伝った唾液をなつみの舌が掬った。
美優はなつみの味を嚥下して、自身の味を彼女に注ぎ返した。
濃厚なキスを小鳥の真似事擬きに移して、また、名残惜しい互いの味を分かち合う。
ともすれば一生分のキスをしながら、美優は下りててゆく指先に身体を押しつけ、ももをいじくるくすぐったさに悲鳴を上げた。
「あん……ああっ……」
くちゅ…………
びくっっ…………
なつみのキスが、おとがいから喉を伝う。
栗色の波が肩をくすぐり、予測不可能に美優を奏でる指先が、美優の歯止めを壊してゆく。