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セルフヌード
第6章 最愛







「……何してるの……」



 いやな痛みを伴う響きが耳を打った。



「っ…………」



「何してるの美優!!」



 女の金切り声に背筋が凍った。誰も帰ってくるはずのない寝室の扉、そこにいたのは、たえだ。


「あ、……お母さん……」

「貴女……この間の……」


 青ざめた女がずかずか部屋に入り込むや、落ち着かないからと言って下着だけつけ直していたなつみの身体を舐めるように見回した。


「娘におかしなことをしたわね」

「違うんです、これは……」

「こんな人間だったなんて……」


 美優はなつみの腕にまといつき、いやな音を奏でる胸に𠮟咤する。


「お母さん、私は──」

「ごめんなさい」


 美優の思いは口舌になりきることなく、なつみの声が遮った。


「彼女の友情につけいりました。魔が差して、……」


「なつみ!」

「これが最初で最後です。毛色の違うブスが珍しくなっただけなんだけど」



 …──素人のモデルに魅力はありませんでした。


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