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セルフヌード
第7章 喪失という残酷


「──……。ごめんなさい……っ」

「っ……」

「でも遺体を引き取った人間がいないの、もしかしたら生きて──」

「あんたが殺したんでしょ?!!」


 自分でも驚くような声が出た。

 美優は、ワインボトルを持ち上げる。


「妻はっ……妻を許してやってくれ!!」


 男が美優にとり縋ってきた。



 虫だ。



「っ…………」


 腕が軋むほどのものを振り上げて、ふっと、ゴールデンウィークに入ったばかりのいつかの夜が脳裏を掠めた。


 なつみが美優のために調達しておいてくれた、シャルドネワイン。

 飲めないくせに、店員に意見を求めながら美優がいつ泊まっても楽しめるようにしてくれていた。一口か二口、美優のグラスから味見していた。


「ぅっ……」



 未開封のボトルを抱えて後ずさる。

 目に触れているのもおぞましい、二つの異物から逃れんと、美優は屋敷を飛び出した。
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