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セルフヌード
第2章 美しさという暴力

「美優がエロい顔するから」

「はぁっ、……」

「やっぱり変なもの入れたくなっちゃった」


 ごめんね。


 わざとらしいメゾに被って、振動音が無音を破った。


「……?!」


 美優は、なつみの手許で暴れているいびつなスティックの正体を知る。

 こんなものを所持している女と縁を持とうとは、今日まで夢にも思わなかった。



「鳴いて。美優。もっと、……」



 なつみの腕が臀部を支える。良人の股間で見覚えのある、だがそれよりはカラフルな玩具が、陰核をつつく。

 美優はたまらなくなって、なつみに恐怖を訴えながら、性器を玩具にすりつける。

「あっ、…………」

 ずりっ、と、でこぼこの異物が潤んだ窪みにねじ込まれてきた。

 なつみの手首が輪を描き出す。美優に甘美な法悦が降る。

「ぁっ……あああっ……ああああっあっ……」

 愛玩動物のように抱かれながら、美優は性器を抜き差しされる。身体中にキスの雨が降る。美優を囚えたロープが軋む。


 初めて犯されながら泣いた。


「はぁっ、あっはぁぁぁ……あんっあんっ、やぁぁんっ!…………」

「何で、泣いてるの。……」

「気持ち、イイっ、から、……はぁっ、ああっ、こんなの知らない!イイっ……いいのぉ……あんっ、やぁぁぁんっ…………もっダメぇっ、壊れるっ……死ぬぅぅぅ……もぉゆるぢでぇぇええええっっっ……」


 玩具がスリリングだったのではない。

 淫魔がなつみを操っていた。

 果てた体内からディルドが抜け出た。

 二度目は、じかになつみの指を秘口に咥えて、美優の頰を真新しい涙が伝った。
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