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セルフヌード
第3章 愛玩
蒸せるような汗の匂いと鼻に刺さるパフュームが、慈悲の最後の一滴まで謝絶していた。
装飾的で、おもちゃのような照明が、喘ぐ女体を蔑み嗤う。
惜しまれることなくギャザーの寄ったシャンタンの遮光カーテンに、豪華な天蓋付きベッド。
連れこみホテルの一室は、都合の良い演出のみを捉えていれば、生贄を映画のヒロインにでも仕立て上げていたかも知れない。
「苦しそうだな……どれ」
拘束椅子にくくりつけた女の窪みに、初老の男が細い竹棒の先を埋めた。
施錠の機能をなくした小穴に鍵でも差し込む塩梅で、竹棒が女の浅瀬をいじる。
「ぁうっ……ひっ……あんっ……」
どろどろにとけた女のマグマが異物に開かれては真新しいとろみを吐き出し、形状記憶を繰り返す。
異物──…竹棒の先は秘口に沈みかけるや挿入をとどまり、周囲の肉襞をもてあそんでいた。
「ふむ……健康な女だ。見かけによらず盛んと見える。どうだ、わしが怖いか」
乳房に広がる黒髪が、苦悶に引き攣る頰を打つ。
女は仰け反り、しゃくり、天井に向かって舌を突き出す。
首より下方は静かに悶えているだけだ。手枷足枷と革ベルトが、乳房と性器を除くほぼ全てを羈束していた。
「答えろ!!」
「あぁぁっっ……」
ぴしぃぃぃっっ…………
シミだらけの男の手が、女の内股に竹棒を振るった。
柔らかな弾力を保つ肉叢が揺れ、女自身の粘液が、ほのかに染まった皮膚に散る。