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セルフヌード
第3章 愛玩
「んんっ……ぅ、んん」
「今日のお茶は出来が良いなぁ。美優の味が混ざっちゃってるから?いつもはこんなに甘くないんだよ」
「分からないってっ……言ってるじゃないっ」
…──なつみの味を含んだ玄米茶など、元の良し悪しがどうであれ、中毒性が備わっている。
「あっ」
美優の背がふかふかのクッションにうずまった。
なつみの重みが覆い被さる。羽根のように軽い重みだ。さらさらの茶髪が美優をくすぐる。吸い込まれそうな漆黒の瞳が、美優をどこか遠いところへさらおうとする。
「ごめんね、寒い中、来させて」
「はぁっ……これっ、くらい、……ぁっ」
「早く私の顔が見たくて、雨宿りも惜しかった?それとも雨が怖くて、一人でいられなかったとか」
「自惚れないで!」
「こんなにつれない女の子、美優だけ。飽きないよ。君は」
「んっ……ふぁっ、……」
頰を愛撫が行き来する。首筋を柔らかな舌にくすぐられながら、美優は、なつみの指の腹に蹂躙される。…………
浴室から鳴り出したメロディが、夢心地を打ち切った。
名残惜しいキス。永遠に囚われていたい呼び水。
美優は離れ難い飼い主にじゃれつきながら引導されて、洋画に見るスイートルームのような脱衣室に押しこめられた。