この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
セルフヌード
第3章 愛玩



 目を細めるほど煌びやかな炫耀が降り注いでくる密室で、美優はなつみにキスを求める。


「今日の美優、甘えただ。男と別れて私に乗り換える気になった?」

「そんな、こと……ない、けど……」

「今なら乗り換え無料だよっ」

「っ……!!何のセールス──……ん、ふ……」


 身体が口先を無効にした。

 美優はスプリングコートをバスケットに預けて、胸をなつみに押しつける。

 白い綿レースがあちこちを飾るデニムのジャケット、そして花柄のフリルスカート。しどけない美優とはまるで違って完全防備のなつみの身体に、道徳を冒した衝動を訴える。


 家庭を持つ美優が情人に懐いているのではない。
 誰もが慕うカリスマを、哀れな女が懐いているだけ。


 分かっているのに、止められない。



「今日は、離れたくない……気分なの」

「美優、……」


 …──一緒に入って。


 化粧は、人格を変える。良にも言えない一言が、せり上がるように喉をついて出た。

 なつみの憂いだぬくもりが、綺麗な双眸に潤沢を落とす。

 強かな黒。儚げな黒。

 軽率な女を絵に描いたような装いをまとっていながら、何故、こうも美優の胸を逸らせるのだ。



 …──格好良い。



 血迷ったような感慨に、きっと今に殺される。


 キスが美優の唇を濡らす。今日だけでも何度目か振り返れない抱擁が、美優を包む。
/269ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ