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セルフヌード
第3章 愛玩


「やめ……て……」


 美優の裸体を無機的な愛撫が這っていく。


「ぁっ、……ひぅ」

 白い漿果の頂に、なつみが花をとりつけた。


 ぎりり……


 装飾的なクリップが、乳首をちぎり取らんばかりの痛みをきたす。

「うぅ……うっ、はぁっ」


 鼻の奥がつんとした。惨めな痛みに泣きたくなる。


「そう。その顔。こっち向いて。……目、逸らさないで。膝もうちょっと立てて。聞けなくちゃ、もっと痛くするよ」

「はぁっ、ゃぁ……うぅ……やだ……何で……何でぇ……」



「スマホ、……美優の写メ、なくなっちゃったから」

 アングルを変えて、おりふし美優を調えながら、なつみはシャッターをいくつも切る。

「証拠なんてなかったの。消したよ。美優を撮ったあの部屋で。あの日に」

「じゃあ、わたっ、しは……」

「正直者も辛いよー。ああいうのがないと、やっぱり美優は逃げちゃうね。今度は消さない。ばら撒くつもりも。どうするかは私が決める」



 なつみがカメラを運転席のシートに置いた。美優の乳首を充血させた、造花付きクリップと一緒に。


 美優の肩を、腕を、乳房を、なつみの柔らかな茶髪がくすぐる。

「ぁっん……」

「美優」

「ひどい……いや……」

「嫌がってる風には、全然見えない。ほら、もういじられたがってる。レンズにも、私の指にも。すぐ勃つ乳首は美優以上に素直だね」

「うっ……ぃっ、あっ……んっ」


 優しいキスが美優の抗議を押しとめて、真新しい涙をいざなう。

 しゃぶるようにキスされながら、心臓を覆う果実の麓を苛む呼び水に、太ももを這うおもむろな手に、美優はうっとり視界を細める。
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