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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第3章 噂の姫君
 商売を引き継いでから、薫子は色々と工夫して新しい饅頭を考案したりもした。八百屋で安く買った野菜や果物を刻んで入れてみたり、果物を煮込んで甘くしたものを中に入れてみたり。蒸し饅頭屋は評判になり、客も増え、少女一人でも何とかその日を暮らしてゆくことができるのは幸いだった。 
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