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それでも・・愛してる
第8章 比べてみても・・

「そんな単純なんじゃないわよぉ・・う~ん、なんていうか・・
 私よりも10歳以上も若い人でも家族のために家を買おうって考えるのに・・
 私ってなんだろうって・・
 もちろん一人でいるのは自分の意志だけど・・
 世の中からはどう見られてるのかなって・・」

あおり気味に焼酎を飲む。唇の端から喉へと、筋になった焼酎が流れていく。
ほら、垂れてるよ、と陽斗がおしぼりを私の鼻先に突き出した。

「つまり美鈴は・・自分ができない事をこの人たちはできるって、
 そこが引っかかってるんだろ?もっとストレートに言えば、
 この人たちにできるのになんで私にできないの?ってさ・・
 ちょっとキツかったか?」

優しいフォローにすぐに首を振った。
言う通りかもって。

正直言えば、羨ましいのと僻みとっていう単純な気持ちだと解っている。
彼の言う通り、私のほうが、的な気持ち。


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