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それでも・・愛してる
第1章 記憶・・
「ねぇ美鈴、ほんとに結婚しないの?」
飲み会で集まると、誰にでも彼にでもおんなじことを聞かれて、
もろにうんざり気分を顔に出しながら逆に尋ねる。
「ねぇ、結婚って、しなきゃいけないの?」
指で鼻を上に突き押した変顔を見せると、聞いた相手は呆れて天を仰いだ。
「今はそうやって余裕かましてんだろうけどさ、
いっくら美人だっていったってやっぱ歳とると不利だよ~
だいたい、男なんか選び放題でしょ?美鈴の条件に合う男なんか
簡単に探せるんじゃないの?」
小馬鹿にしてるな、コイツ・・
そう感じさせる言葉でも、確かにたまには心に突き刺さる。
別に、私だって意地になってるわけじゃないけど、
興味もてないんだから仕方ないよ。
結婚っていうセレモニーくらいはやってみたいって思っても、
家庭というものを持って築いて、そして子供を産み育てる・・
子供・・あんまり好きじゃないし・・
だから余計に、興味ないんだ・・
まぁ自分の心の声に耳を傾けながら、
そんな時期がやってきたら考えればいい・・
そうやって20代を、30代を過ごしてしまい
とうとう40歳目前というところまできてしまった。
あっという間に・・