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それでも・・愛してる
第9章 姉と過ごす休日・・

「どうしたの?急に。みーちゃんがそんなふうに真剣な顔で家族の話なんかするなんて。
 もしかして心境が変化して結婚する気にでもなったの?」

期待のこもった声が、少しだけ心に響いた。
私は、ここ最近店に来る家族連れの客を見て感じたままの気持ちを、
ポツリポツリと話し出した。
あのチャラい若夫婦だけじゃない。
特に目立つわけでもないごく普通の夫婦や家族、
これから結婚しようというカップルたち・・
見るたびになぜか気持ちがゆらっとする。

「結婚とか家族とか、なんか嘘くさいってずっと思ってた。
 別に私には必要ないなってあっさりとしてたけど、お店に来るお客たちを見てたらさ・・
 守ろうとしている夫と守られながら支えている妻って、幸せそうに見えるもんよね・・
 小さな子供を連れて家族のために家を探しに来ている姿を見てたらなんだか・・ね。
 だって、私よりも10歳も若い人たちが家を買うっていうのよ。
 ローン組んで、自分の年収もさらけ出してさ」

そこまで一気にしゃべり終えると、グラスに残るビールを一気に飲み干した。


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