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それでも・・愛してる
第13章 溢れ出る想い、それぞれ・・
イェーイと缶ビールを天にむかって突き上げながら、私にも笑えって、目で訴えてる。
「でさ、涙の理由ってもしかして・・オレに会えた嬉しさからか?それっきゃないよな?」
水滴のまとわりついている缶を私の頬に押し当てて、陽斗は一人はしゃいでいる。
「ちょっと、かなり図々しくない?でも・・正直、そうかも・・」
こんなに素直な自分に、自分で驚いた。
「連絡待ってたけど返事来なかった。今日、今でなきゃダメなのに・・
会えない・・そう諦めてたのに望月くん、待っててくれた・・
なんか・・嬉しくて・・涙出た・・」
拗ねるように口をとがらせた私の背中に手をあてて、陽斗が耳元でささやく。
「オレも・・美鈴に会いたいって思ってたところにメールきて・・うれしかったよ」
彼の吐息がやけに熱く感じた。
「だけどほんとは・・寂しくて泣いたんだろ?独りはやっぱり寂しいって。
相手がオレじゃなくてもここで男が待っていたらきっと同じように
涙流したんじゃないのか?」
「え?」