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それでも・・愛してる
第13章 溢れ出る想い、それぞれ・・
ネオンがじゃましてうっすらとしか見えない星を探す様に、
陽斗は夜のとばりが降りた空に視線を泳がせている。
彼の言葉の意味が・・よくわからなかった。
「美鈴はさ・・結婚っていうもの、家族っていうもの
それ自体にばかり気を取られていないか?肝心な事、忘れてる・・」
・・忘れてる?・・
「・・誰といるか、それが一番重要な事だろ?違うか?」
視線を落とした先にある自身の手のひらが、霞がかっているようにぼやけて見える。
そうだよ・・
陽斗の言う通り、一番大事な事が置き去りになっていたことに、
ようやく気がついた。
今の今になってやっと。
結婚が幸せかどうか、ということよりも、
誰と結婚するか。
それが幸せと直結するんじゃないのか・・