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それでも・・愛してる
第14章 充実した休暇・・・あの親子と
私が先にたってドアを開ける。
後から慌てて親子がついてきた。
「すみません、賃貸のお部屋探してるんですけど、いいですか?」
「はい、どうぞ、おかけください」
3人並んでカウンターの前に座ると、男はさっそく希望条件を聞き始めた。
「一応こちらの用紙にも記入していただきますが。
えーっと、ご家族3人でお住まいでよろしいですか?」
私達3人家族。
誰が見てもそう思うだろう。
横目で滝川さんを見ると、いつかのように戸惑いの表情を見せている。
「はい、そうです。3人家族です。
間取りは2LDKくらいでいいかしらね。今はまだ子供が小さいし」
横で用紙に記入している滝川さんが、ひょいと顔をあげて、
もっともらしい私の受け答えに口を開けている。
気がついてフフと笑いかけると、慌てて用紙に視線を戻した。