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それでも・・愛してる
第14章 充実した休暇・・・あの親子と
子どもはあんまり得意じゃない、とはいえ、
甥っ子たちがこのくらいの歳の時にはよく連れて行ったので、多少は慣れている。
駅向かいにあるファミレスに入ることにした。
子供連れで賑やかな店内に、多少の騒々しさも感じるけど、
男の子は安心したのか父親の手を引っ張って、楽しそうにしている。
「すみません、気を使っていただいて。少し騒々しいですか?落ちつかないですよね」
「そんなことないですよ。甥っ子たちが小さい時にはよく連れてきましたもの。
そんなに気になさらないで。
さぁボク、好きなものたのんでいいからね、お姉ちゃんが・・あ、いえ、
オバちゃんがご馳走してあげるからね」
さすがにお姉ちゃん、と自分で言うのは気が引けた。
恥ずかしいけど、訂正した。
それを聞いた滝川さんが小さく笑っている。
「不動産屋さん、楽しい方なんですね」
豊かな表情を見せる滝川さんが、わりと良い男だって、ようやく気がついた。