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第14章 充実した休暇・・・あの親子と

「あ、だから私たちがママの話をしたとたんに・・ごめんなさい。
　そうか・・よそでもオバちゃんなんかだとあれこれ聞きますよね」

話し下手だという滝川さん・・
こうして話していても真面目に受け答えるし、きっと適当にあしらうという事が
上手くできないのだろう。
物件よりも不動産屋そのものが、躊躇われる原因ってことなんだ。

それなら、と私はいいアイディアを思いついて滝川さんに提案した。

「私が一緒に行きますよ、奥さんのふりして。それなら大丈夫でしょ？」

「え？でも・・石田さんお忙しいでしょう」

「実はこの連休、なにも予定がないんです。
　それより滝川さんこそ、お仕事だってあるだろうに、早くお部屋探さないと」

「あと２週間は休みなんです。引っ越すことに合わせて移動願いを出して。
　移動するまでの間に有休やら夏休みやらを使って１ヶ月の休暇にしているんですが・・
　そうですね、あと２週間しかないんですね」