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それでも・・愛してる
第14章 充実した休暇・・・あの親子と
「明日のとこが気にいらなかったらまたよその不動産屋に行けばいいですよ。
同じ店で何度も係わるとそれこそめんどくさいでしょ。
じゃあまずは電話、しちゃいますね」
さっき行った不動産屋に電話を入れて、明日2件の内見をしたいというと、
2つ返事で了解してくれた。
「明日11時に店のほうに来てくださいって。大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です。石田さん、ほんとうにありがとうございます・・」
またまた頭を下げる滝川さんにむかって、
「もう、また・・部屋が決まるまでは二度と頭は下げないでください。約束ですよ」
斜めに視線を送ると、はじめて滝川さんが声をあげて笑った。
心を解放した笑い顏をみていたら、なんだか妙な気持ちになった。
さっきまでとは違う、男、を感じる・・
その時、携帯電話が鳴った。私の携帯電話。
バッグから取り出してみると、相手は陽斗だった。