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それでも・・愛してる
第2章 新しく進む道・・

「やっぱさぁ、子供の頃の友だちって、いいよね。
 遠慮もへったくれもなくって。でもすっごく楽しくってさ。
 あんな勢いでぴっぱたけないよ、普通」

そう言いながら私も健太の頭をひっぱたいた。

「なんでまたひっぱたかれんだよぉ!」

もちろん不服であろう健太に、

「独りもんって、大きなお世話なんだよ!」

と、今度は彼のほっぺたをつねり上げた。
体を突っぱねて痛がる様を、茜と2人して笑い飛ばした。

それと同時に、ビールを運んできた若い女の子の店員は、
自分より年上であろう男女の悪ふざけを引き気味の眼で眺めながら、
申し訳程度の愛想笑いを浮かべた。


戸が閉められ、遠慮のいらない空間になるとすぐに、ビールジョッキをみんなで掲げる。

「よし!先に3人で乾杯だ!お疲れ!」

ジョッキのぶつかり合う鈍い音、冷えたビールが喉を通る時の微かな音に、
みな目を細める。
幸せそのものを表すように。



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