この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
それでも・・愛してる
第18章 充実した休暇・・その愛を受け入れて
枝豆の皮を手にしながら、思い出したように口を開く。
「そういえば・・まだ話してないって・・理由ってなんなの?教えてよ」
そうだったな、と陽斗がいったん箸をおく。
何が語られるんだろう?
私も箸をおいて彼の言葉をじっと待った。
「美鈴さ・・不動産屋の仕事しだしてから気持ちがぐらつくことが増えただろ?
独りの寂しさにだんだん耐えられなくなってきたみたいに、
事あるごとにオレにぐちってきた。
やっと・・結婚っていうものを考え始めてきたのかなって、思ったら・・」
「・・思ったら?」
息を凝らしてじっと見つめる私の顔をちらりと見ると、小さく笑ってから続けた。
「もし・・今誰かが美鈴に近づいてきたら、今の美鈴に想いを寄せるヤツが出てきたら、
きっとすぐにとられてしまう・・美鈴を奪われてしまうかもしれない・・だから・・」
なにかを求めるように、私の唇が少し開く。