この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
それでも・・愛してる
第18章 充実した休暇・・その愛を受け入れて
「きっと美鈴も気にかけていたと思う。オレが離婚したばかりだってこと。
でも・・人を好きになる気持ちは理屈とか世間体だとか関係ないんだよ。
そう思わないか?」
どこかで聞いたようなセリフ・・そうだ、滝川さんだ。
彼も同じような事言っていた。
私は大きく頷いた。そう思う、と。
「陽斗の言う通りよ・・私ね、今の仕事を通じて夫婦とか家族の事、
真面目に向き合って観察するようになった。
正直、今までは目をそむけてた部分もある。
でも私の中での決めつけを考え直すいいきっかけになったわ。それに・・
羨ましいって素直に思うこともできるようになった。この歳になってやっと・・」
正直に吐き出した本音に、陽斗は嬉しそうに表情をくずした。
「と、言うのが理由なんですが、納得していただけましたか?」
「はい、よくわかりました!」
声をそろえて笑いあう。
今、こうして囲んでいる食卓が、毎日のものとなる日がいつかやってきたらいいな・・
そんな事想像したらさらに笑い声が大きくなった。