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それでも・・愛してる
第19章 祝福の中で
3人に見上げられた茜は瞬きもできず、持っていたバッグも手から滑り落ちた。
「ねぇ・・健ちゃん・・理由知ってるなら教えて・・」
座るのも忘れて茜は、第三者の健太に答えを求めた。
「陽斗は初恋を実らせ、石ちゃんは独り者から脱出、めでたしめでたしってことですよ」
「・・ほんとに?」
茜の瞳も見る見るうちに赤く染まる。
そして微笑むと同時に大粒の涙が滑り落ちていた。
「美鈴・・望月くん、よかったね。私も嬉しいよ、2人がこうなって・・
でもすごい・・中学の頃のあの想いが・・」
みんな・・陽斗の気持ちをわかっていた。
彼の想いがかなった事を喜んでいる。
健太も、茜も。
そして最後にやって来た由香里も。
由香里も、聞いたそばから腰抜けそうだと驚きを爆発させた。
「偶然とはいえ・・望月くんは離婚して美鈴は不動産屋という新天地で
将来の事を考えるようになって。
それよりも前に私たちも卒業以来の再会からこうして付き合いが続いてる。
運命のめぐり合わせっていうのかしらね」