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それでも・・愛してる
第19章 祝福の中で
滑り込んできた電車を、乗らずに見送った。
足が動かなくなって、ホームの上で、答えが出るまでそのままでいたかった。
こんなにも急激に変わった気持ちを、状況を、
いっぺんに受け入れようとしたら入り口が小さかった、みたいな事なんだろうか。
私自身の思いもそうだが、陽斗は・・
この先陽斗が、焦って損した、なんて思ったりしないだろうか・・
「それって・・マリッジブルーってやつじゃないの?早すぎだろ」
子どもをなだめすかすように私の頭を撫でながら、
頬を寄せた陽斗がつぶやく。
「そういうの全部ひっくるめて・・おまえのこと受け止める。
ちょっと・・急ぎ過ぎちゃったかな、ごめんな・・
逆に不安にさせちゃって・・オレのほうこそ・・こんなオレでも・・
それでもついてきてくれるか?」