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それでも・・愛してる
第2章 新しく進む道・・
伸幸は探るような目で私の顔を覗き込む。
「ううん・・でもね、この前中学時代の友だちと飲んだ時にね、
不動産屋なんかどう?って言われてちょっと調べてみたりしたんだけどね」
この言葉にピクリと伸幸は反応する。
すぐに身を乗り出す感じで聞き返してきた。
「不動産屋に目つけたんだ・・なんかすごい偶然なんだけどさ、
実は取引先の知り合いの不動産屋で人、探してるんだよ。
ご主人の介護だとかって急に辞められちゃったんだって。
パートでいいから誰かいないかなって言われてたんだ。どう?やってみたら?」
私は眼をむいて驚いた。
なんて偶然!なんてめぐり合わせ!出来過ぎている、としか言いようがない。
働き手探しってこともそうだけど、よりによってそれが不動産屋だなんて。
「きっと美鈴ちゃんなら社員で雇ってくれるかもよ。
こんな美人がカウンターにいたら、それだけでお客が来ちゃうもん」
「ちょっと、それセクハラよ!」