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それでも・・愛してる
第21章 私達の家探し
移動の車の中で、私は大きく期待を膨らませていた。
最後の1件は私の中での一押しなのだ。
3つの中で一番いい部屋だと思うところを最後に残した。
松下不動産のある駅の近く。
店とは駅を挟んで反対側にある。
駅から歩いて5分くらいととても便利。
こちら側は静かな住宅街も広がっていて、環境的には良さそうだ。
少しだけゆるやかな坂道を上りきったところにその物件はあった。
築5年の3階建てのマンション。
こじんまりとして落ち着いた外観だ。
2階の角にあるその部屋のドアを開けると、私も陽斗も歓声をあげた。
明るい陽射しが飛び込んでくる。
玄関から見えるリビングは、壁の白さも手伝って輝くようにさえ見える。
勢いよく部屋の中に上がり込む。子供みたいに靴も揃えず。
「ここいいよ!サイコーじゃん!明るいなぁこの部屋。
リビングの横・・ここベッドルームにいいな、すりガラスの引き戸もあるし」