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それでも・・愛してる
第21章 私達の家探し
間取り図からして気に入っていた。
リビング横のその部屋は小さめで、ベッドを置いたらいっぱいになるくらいだが、
その分リビングが広い。
それにウォークインクローゼットを挟んでもう一つ部屋がある。
2人で暮らすには十分な広さだ。
私はキッチンも気にいった。
対面式になっていてその内側は、大人2人が並んでもぜんぜん平気。
リビングではしゃぐ陽斗がよく見える。
「ここにしようよ、な、美鈴。いいよな!」
やったぁ!と2つの歓喜が私の中で舞い踊る。
一つはすごく気に入った部屋をみつけた事。
もう一つは、不動産屋としてうまくお客にうんと言わせた事。あの作戦が成功した事。
あの時、滝川さんの部屋を決めた時、
最後に一番いい部屋を取っておいて案内した
あのオヤジの教えをしっかりと身につけたのだ。