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それでも・・愛してる
第2章 新しく進む道・・
そんな私の様子に気づいたのか、社長が明るい調子で聞いてきた。
「どうして不動産屋で働いてみようと思ったんですか?地味な仕事ですけど」
探るような眼差しだ。
そりゃそうだろう。だって、前職とは大きくかけ離れた仕事をしようなんて、
それも40目前に未経験の・・
「長くできる仕事をしたいと考え始めたからです。
化粧品の販売なんて、若いうちは良いですけどさすがに40になるとちょっと・・
厳しいものがあります」
すでに開き直っている私は、正直に答えた。
聞いて社長は、ああなるほど、という顔をした。たとえ美人でも歳はとるし・・
後ろの席で聞いていたおばさんも、私の言い分に納得の頷きを繰り返していた。
「それに・・独身なので、この先の生活が困らないような、
息の長い仕事に就きたいと思いまして。それで思い切って伺ったんです」
今の言葉に、社長とおばさんが驚きの声をあげた。