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それでも・・愛してる
第4章 一歩、踏み出す・・

朝のコーヒータイムなのか、新聞を広げてコーヒーをすすっていた。

私の顔を見ると社長は立ち上がり、

「ああ、おはようございます。待ってましたよ。
 今日からよろしくお願いします」

挨拶の後、目の前の男には目で合図を、その後奥の机の前に座るもう一人の男には声をかけ
こちらに来るよう手招きした。

「まずは、自己紹介してもらおうか、石田さんから」

はい、とお得意の微笑みを向ける私に、社長はまた顔を赤らめる。

「おはようございます。
 今日からお世話になります、石田美鈴と申します。
 全くの素人なのでご迷惑かけると思いますが、どうぞよろしくお願いします」

深々と頭を下げた後、はじめて会う二人の男に、さっきよりもさらに割り増した
艶やかな笑顔を見せつける。
二人の男は共に、口を半開きにして食い入るように私を見ていた。



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