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それでも・・愛してる
第4章 一歩、踏み出す・・
こんな男の視線には慣れっこになっている私は、さらに意地悪く極上の微笑を返した。
「じゃあうちのスタッフを紹介しますね。
こちらの二人が営業の・・こちらが横山君、そしてこちらが杉下君だ」
先に紹介された男がまずは口を開く。
「横山です、よろしくお願いします」
その後を引き継ぐように、
「同じく営業の杉下です、よろしく」
そして真打登場、という雰囲気でおばさんが一歩前に出る。
「私が賃貸担当の小川静江です、よろしくね」
小川・・静江さん。
これでおばさん、は卒業だ。
これからは小川さん、いや、この人のよさそうなおばさんは、静江さん、と呼びたい。
だけど・・
こんなに年上の女性と一緒に仕事をしたことはない。
同年代や年下、うんと年下としか働いたことはない。
自分より確実に一回り以上年上であろう女性とどう接すればいいのだろう。
と、考えたところでうまくいくわけでもなし、
あせらず自然体で接していけばそのうち慣れるだろうし、打ち解けるだろうし・・