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それでも・・愛してる
第4章 一歩、踏み出す・・


「石田さん、ドアに休息中の札、かけてちょうだい」

静江さんに言われてドアにプレートをかける。
昼休憩のときはここは店を閉めるのだそうだ。
今まではデパートだったから、途中で店を閉めるなんてありえなかったので、
休息中は店を閉めると聞いた時には驚いた。

「営業に出たり賃貸物件の案内に出たりするとそれこそ昼飯食べ損ねちゃうからね。
 面倒だからうちは閉めることにしてるんだよ」

「そうなんですか。私はずっとデパートだったんで・・なんだか不思議な感じです」

みんな揃っての昼食はめずらしい、と静江さんが楽しそうに
5人分のお茶を淹れる。
それを私が社長から順に配って回ると、みなそれぞれデレッと顔を崩した。

「だけど、まさかこんな美人が来るとは・・正直期待してなかったですよ」

・・はいはい、ありがと・・

「そんなふうに言っていただけるのもあと何年かしら。
 だって、さすがに40超えたらみんなおんなじ、なんじゃないですか?」

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