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それでも・・愛してる
第5章 陽斗からの誘い・・
「で、どう?仕事は」
「う~ん、やっぱりなれないと大変ねぇ、何事も。
同じ客商売っていっても勝手が全然違うじゃない?
まあお客さんの相手はまだまだできないけど。40近くになって初めての経験、
なんていうのも結構あるしね」
頬杖をつきながらクルクル回る明かりをぼーっとした眼で眺める。
目の前にカクテルが置かれてやっと、我に返った。
「最初は疲れるだろ、慣れない事って。仕方ないよ、誰でもそうだから」
陽斗がカクテルのグラスを持って催促気味に私の顔を覗き込む。
乾杯しようって。
私もグラスを持ち上げて、彼とグラスを合わせた。
一口飲んだら、甘いリキュールが全身の緊張をとかしてくれた。
「うん・・2週間たって、ほんのちょっと慣れてきたって感じられる。
全く違う世界なんだもの、そんなに早く慣れられないの当然だよね。
でもお店の人達はみんないい人だから、私の失敗にも
今はまだ根気よく付き合ってくれてるの、ありがたいわ」