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それでも・・愛してる
第5章 陽斗からの誘い・・


2杯目に手を出すと、程よく酔いが回り、いい気分に包まれた。
陽斗も2杯目を注文し、私のおしゃべりに耳を傾け続ける。

「だって、10年以上も人から見られる仕事だったわけじゃない?
 言い方悪いかもしれないけど裏方仕事ってほぼ経験無い。
 お店じゃ電話とることもなかったし、書類のコピーを何部作ってどうまとめて、とかさ。
 そりゃ慣れればなんてことないんだろうけどさ、
 初めてだからスムーズになんてまだまだ!」

「そうそう、何事も慣れだよ。誰しも初めての事には戸惑うさ。
 まだ2週間だろ?そんなに焦ることないよ、大丈夫だよ、美鈴」

あったかい励ましの言葉に心が徐々に潤いを取り戻し、
お礼にうんと艶やかな笑みを返した。


カクテルはついに3杯目。
自分ばっかりしゃべってしまったことに照れながら、
その後の陽斗の様子を聞いてみることにした。

そうは言っても内容が内容だから、言葉を濁し気味に顔を覗き込む。



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