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それでも・・愛してる
第6章 案内デビュー
目的地に向かう車中では、お客がテンションあげてしゃべりまくっている。
部屋を借りる目的から仕事の話、一応彼女いるんですけどなんて話まで。
別に言う必要ないだろってことまで話してくれる。
きっとこの人も緊張してるんだろうな、と思ったら、
お互いさまってことで私もたわいもないおしゃべりを返した。
「私、まだ不動産屋で働き始めて1か月半しか経っていないものですから、
素人同然で申し訳ないですけど、よろしくお願いします」
そういうと、お客は嬉しそうに言葉を返す。
「あ、そうなんですか?でもあなたみたいな人に案内してもらえるなんて、
いやぁこの時期に部屋探しに来てよかったなぁ!」
そんな顔、彼女が見たら怒るよ・・
ミラー越しに見えた男の顔は、だらしないほどたるんでいた。