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それでも・・愛してる
第7章 定例会での告白・・


さっそく、と健太が身を乗り出す。

「で、どうよ、石ちゃん。不動産屋の仕事は?
 まさか前回の飲み会で言ってた事がほんとになるとは思わなかったよ」

みんなが一斉に私に注目する。

「ほんとに偶然なのよ、この仕事」

松下不動産で働くことになった経緯を話して聞かせた後、
働き始めた頃の失敗談も自分で笑いながらお披露目した。

出版社で長く働いている由香里は、腹を抱えて笑ってる。
いわゆる事務仕事は、今の彼女にとってはなんてことない。
もう20年近くやってるんだから。

「そういう失敗はよく新入社員がやってくれちゃうけど・・
 まぁその業界じゃあ美鈴も新入社員だもんね、仕方ないよ。
 でも大丈夫、そのうち慣れるから」

隣りの茜は私の肩を叩き、

「ま、何事も修業が必要よ!気にしない気にしない!」

さらにビアジョッキを私の頬に引っ付ける。

「ちょっと、冷たいよぉ!」

体をのけぞらしたその後ろで、陽斗が私を支える形になってしまった。
背中に感じる陽斗の二の腕が、やけにあったかく感じてしまって・・
また慌てた。

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